実践 パケット解析 ―Wiresharkを使ったトラブルシューティング
![]() | 実践 パケット解析 ―Wiresharkを使ったトラブルシューティング 著者:Chris Sanders 出版社:オライリー・ジャパン |
特にPCほど開発環境が整っていない組み込み機器で開発を行うときは、通信が行えないときに、
・ハードウェアがおかしいのか?
・ネットワーク設定が間違っているのか?
・ソケットライブラリに問題があるのか?
・自分のプログラムに問題があるのか?
このような切り分けさえ難しいことがあります。パケット解析の技術は、このような状況でも大きな助けになってくれるでしょう。
ただ、今まではパケット解析ならこれを読め的な本がなくて、効率的に勉強する手段がなかなかありませんでした。この本はWiresharkというオープンソースのパケット解析ツールをターゲットにしていることもあって、本とパソコンさえれば、すぐにでも始めることができますし、内容も充実していて、「何を読めばよいか」と聞かれたときの答えになると思います。
内容としては、パケット解析とはいったいどういうことをするのかの解説から、パケット解析を行うにはどのような準備をしたらよいか、Wriresharkの使い方、トラブル解決のケーススタディと続きます。特にケースタディは20個以上もあり、どれも具体的で面白いです。中には、「pingのパケットに情報を潜り込ませていた」というようなセキュリティ問題も出てきます。こういうのはパケット解析をしないと、疑うことさえできません。
ただ、この本に書いてあるのはよく使われるプロトコルだけですので、プロトコルによっては仕様書を調べたりすることも必要だと思います。それでも、パケットを捕まえるまでの知識はきっと役に立つと思いますよ。
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